ウマ娘・キャンサー杯振り返り

レオ杯が発表されたので、いまのうちにちゃんと振り返り記事を書く

 

チャンピオンミーティングの感想を書くのは初めてなので、一般論から入っていく。

 

 

まずウマ娘においてチャンピオンミーティングは、最も面白いイベントであると考えている。

完凸SRをある程度所持している程度の資産要求はあるものの、SSRは所持が少なくても、構成を試行錯誤することできちんと勝てる形式であると捉えている。

そして、正しく工夫をすれば勝率にきちんと反映されるし、負けたときにもきちんと明快な理由があって反省の余地が見える、対戦ゲーム全体で考えても、これより面白いイベントはなかなかないというイベントではないだろうか。

 

例えばジェミニ杯終了後にステータスが高いウマ娘なのに負けたというツイートがいくつも見えたが、どれも賢さが400未満であった。本番で試行錯誤しながら、賢さは400が閾値で、それより低いと勝率がそれなりに落ちると仮説を練っていたので、他が1200だったとしても、閾値より低いステータスのあるウマ娘なのだから、妥当な結果だろうと思っていた(特に評価点を満たさないならスタミナは1200を目指す必要ない)

 

だが、賢さが400閾値だという観点がなければ運が悪くて負けたとしか思わずゲームにモヤモヤ感だけ残るという、取り組み方によって見えるものが大きく変わる形式のイベントである。

 

それなりに大変な労力を要するものの、負けたときにはちゃんと理由があると考えて追及することが楽しいと思える人には、おすすめできるゲームである。

 

自分自身も勝ってばかりではないので反省も述べると、タウラス杯ではパワーを軽視した結果、独占力に負けていた。これは完全に視点漏れで、スピードスタミナパワーのうちパワーの価値が比較的低かったことを見抜いて、独占力が強いと発見することは可能だったので、負けるべくして負けたと思っている。

 

そろそろキャンサー杯の話に戻る。

 

 

1.事前準備

キャンサー杯が告知される前から、ルムマで野良戦を繰り返していた。ウマ娘のルムマは(最近は野良でやってないので同じかわからないが)立てたらすぐ人が集まる便利な環境だったので、面白くてしばらくの間ルール問わずいろいろ試していた。

 

その際に意識したことが、「わざとちょっと弱いウマ娘を使う」ということである。これは、育成したものの競技場のメンバーには入れなかった個体を使うのでよい。

 

例えば、スピードが1050で止まってしまったサクラバクシンオーを、しばらく走らせるといった具合である。

 

発見例は、上記のサクラバクシンオーを走らせて分かった、「短い距離はスピードが低くても案外勝てる」などが挙げられる。短い距離だと加速の方がトップスピードより大事かもしれないなど、仮説が立った。

 

そうした中でわたしが始まる前に注目していたのが、「花嫁エアグルーブ」であった。育成失敗個体の割りには、戦績がよかったのである。例えば、セイウンスカイは早くからメタで挙がっていたのだが、セイウンスカイより早く固有を発動して抜く場面が目立っていた。

 

そこで、花嫁エアグルーブが勝てる理由を考察した。そして、安田記念の東京レース場は最終コーナーで加速するとそのままスパートに移行できるので、スピードスター、先行コーナーの価値が高く、セイウンスカイより早く固有が発動できる先行は強いと仮説を立てた。

 

ただ、セイウンスカイには勝てるものの、エアグルーヴセイウンスカイを抜いた後に普通に差しに負ける場面が目立ったので、差しがどれぐらい強いかを、再評価してみることにした。

 

そこで差し個体をいろいろ試したのだが、どうにもうまくいかない。マイルだと短すぎて、差しが逃げと先行に対して後半から加速しても追いつけない印象が、ルムマだとあった。ただ自分が差しに負けている以上何か理由があるはずなので調べたところ、自分がまけていた個体のスキルを見ると、豪脚と乗り換え上手が目立っていたので、きちんとスキルを意識して育成しなおすことにした。競技場だと豪脚は使えない印象があったので、対人戦だとずいぶん事情が変わるものだと思ったものである。

 

最後に逃げだが、普通に育成した逃げは全然勝てないという印象になっていた。まず地固めがないと序盤でも前に行けず、そのまま終盤普通に差しに負けてしまう。そのため、逃げを使うとしたら、地固めと終盤抜け出すためのセイウンスカイの固有(継承でOK)が必要であろうと考え、その元で育成をすることにした。

 

脚質とわない全体の感想も述べよう

 

マイルはやってみて、スタミナが足りなくなりがちで、全ルールで最もスタミナが足りないルールであると思えた。逃げは地固めのために賢さが特に欲しいし、他の脚質はラストスパート近辺でのスキルの応酬が大事なのでやはり賢さが欲しいし、短いコースだからパワーで加速も付けたいし、となって、要求ステータスを満たしながらスタミナの確保がとても難しく思えた。結局解決策はまともに思いつかず、育成の試行回数や覚醒スキルで補うという、思いつきやすいものしか試せなかったのが残念である。

 

スピードを減らしてスタミナパワー賢さに振り分けたいとも思ったので、ここはスピードが足りない個体もキープして、引き続きルムマ検証をして、最終個体を決定することにした。

 

2.野良ルムマの知見を元に育成、3人でしばらくルムマ検証

 

野良ルムマで知見を蓄えたので育成をして、調整メンバー2人を募り、3人でルムマをしばらくやって本番に臨むことにした。

 

逃げ ファルコ

先行 花嫁エアグルーヴ

差し ウオッカ

 

をここまでの知見を基に育成して、持って行った。

ファルコの理由だが、継承したセイウンスカイの固有でも十分勝てるので、セイウンスカイ自身を使うより、抜かれないようにファルコを使う方が安定すると考えたからである。そもそもの理由として、道悪と逃げのコツがあるファルコと地固めの相性がよかったというのもある。

 

で、しばらくやって思ったことは、

 

ファルコ:想定通り強い

花嫁エアグルーヴ:微妙

ウオッカ:想定より強い

 

となった。エアグルーヴがある程度育成した人相手だと、前の方に行けず、固有が発動できないのである。

 

他にまともな育成方針も思いつかなかったので、とりあえず、ファルコとウオッカの個体を更新することを目標に育成をして、本番に臨むことにした。

 

また、野良ルムマと比べてスピードとパワーの要求値が高くなった感もあり、スピードとパワーが足りない個体はそもそもの勝負の土俵に立ててない印象すら持った。

 

そのため、結局野良ルムマの知見と調整ルムマの知見が食い違ってしまい、多少の迷走をすることになった。

 

唯一野良ルムマと調整ルムマで一致したことは、最終コーナーにおけるコーナースキルの大事さである。マイルコーナー、脚質コーナーの発動をしてラストスパートに入ることはやはり優秀だということになったので、その後の育成はコーナースキルをかなり重視した。

 

 

ここでもっとエアグルーヴについて追及しておけばよかったと思わないこともない。

 

3.予選開始

 

今回は結構負けて、64-16 (8割) で終わり。

育成で結局迷走してしまって、先行のエアグルーヴをいったんグラスワンダーに変えたことがよくなかったと思う。

 

予選の内容はなかなか面白かった

 

ファルコ:予想通り

ウオッカ:野良ルムマの印象の方が近い

グラスワンダー:間に合わせなので弱い

 

といった感じだった。そして、最終日直前に、話題にもなっていたエルコンドルパサーを育成して採用して、まぁまぁ感触がよくなったので、そのまま決勝に向かうことにした。

 

さて、エルコンドルパサーが強い理由は花嫁エアグルーヴと同じである。エアグルーヴは先行コーナーと曲線のソムリエを持っていることが偉いが、エルコンドルパサーも余裕しゃくしゃくをもっているので、十分環境にあっていたのではないかと思う。

 

で、決勝はそのままエルコンドルパサーが1位で、ファルコが3位で、ウオッカが7位(うる覚え)で、優勝して終わった。

 

4.反省

 

野良ルムマで強かった先行が検証ルムマで弱かったから、強い印象が間違いだったかと思い切ってしまったが、これが下手だった。エルコンドルパサー再育成に踏み切れたおかげで致命傷には至らなかったが、野良ルムマの知見を無駄にすることはなかった。

 

今にして思うと、相手が強ければ強いほど、先行は弱くなり、差しは強くなるのだろう。調整ルムマはキャンサー杯を想定したガチ個体ばかり投入されていたので、ガチじゃない人も混じっている野良ルムマとは、環境が全然違ったのである。

 

やっていた感じでは、予選前半は野良ルムマの感触に近く、予選後半は野良ルムマと調整ルムマの間ぐらいの肌感覚になった。

 

野良ルムマと調整ルムマで得られた結論がなぜ違うのか吟味をせず適当にやったら、予選勝率がだいぶ落ちたということである。きちんと理由があって振るわなかったので、単純に自分の実力不足で勝てなかったといっていい。だが、こうなるのでウマ娘は面白いとも思えた。

 

決勝をエルコンドルパサーのおかげで拾えたものの、逃げと差しに比べて、自分の先行の理解はかなり浅く感じられた。宝塚記念では先行をもっとうまく使いたいものである。