鬼太郎誕生ゲゲゲの謎を見たので感想

鬼太郎誕生ゲゲゲの謎を見たので感想

 

なお自分は第三期、四期はDVDBOXを買って、第三期は各回10回は最低でも見たと思う。

第五期は三条陸が脚本書いてると思ったら妖怪城が歩き出して鬼岩城やんこれとゲラゲラ笑ったり、南方妖怪チンポが現れる回を楽しみにしていたら、南方妖怪ポーに修正されていて、「鬼太郎でチンポが修正された!!」と嘆いた

第六期は西洋妖怪編が尋常じゃないつまらなさで、どうやればバックアベアード様達と戦う鬼太郎がつまらなく作れるんだ!?と驚愕したり、天童夢子ちゃんは鬼太郎ワールドの住人だけど、犬山まなは鬼太郎ワールドの住人じゃないと断固主張する程度の、ライトな鬼太郎好きである

 

これつくったやつ鬼太郎のこと全く好きじゃねぇだろ!!

 

という感想しかわかないもので、鬼太郎好きが想定視聴者になっていないように思った。

たちが悪いことにふつうには面白いので、鬼太郎を題材に人を釣った普通に面白いだけの映画という、特別見る価値のない映画に仕上がっている。

はっきりいってこれより面白い映画はいくらでもある上に、面白い映画は他にあることを知ったうえで鬼太郎が好きだから見るという選択肢さえ存在しないものなのである。

鬼太郎好きが見る価値は皆無

 

まずどこがダメかというと、鬼太郎は世相を反映してキャラデザやストーリーに変化があるところがいいところで、水木先生も妖怪は時代とともに変わりゆくものですからというものである。

 

が、今回の鬼太郎誕生は、何をどう考えたかわからないが、六期鬼太郎のキャラデザと声優の組なのである。

 

つまり、鬼太郎全般のサイドストーリーを描いた映画や、鬼太郎に実はこんな謎が隠されていたという話ではなく、「第六期鬼太郎の特別エピソードを劇場でやった」というだけなのである。そのため、第六期にしか関係ない話で、今後やるかもしれない第七期にはもちろん関係ないし、第五期以前の鬼太郎にも全く関係ない。

そのため、タイトルが大仰のわりに、鬼太郎ワールドという視点で見ると、非常に狭い範囲を扱った映画なのである。

はっきりいって、キャラデザと声優を六期から一新しなかったのは、ただの手抜きだと思う。ここで新デザインの鬼太郎陣がくれば、オリジナルの鬼太郎映画が上映されたとか、鬼太郎全般にまたがる話が来たとか、ワクワク見れたと思うのだが、前情報抜きで見に行ったら六期鬼太郎が出てきた時点で、ガン萎えが甚だしかった。

 

鬼太郎好きがこの映画を見に来て、六期鬼太郎が出てきたらどう思うか、想像しなかったのだろうか?いや、まあ想像していないと思うけど。

 

で、タイトル詐欺も甚だしかったのが、鬼太郎誕生のなぞについて、今までの鬼太郎でわかっている情報しか出てこなくて、新しく判明した謎が皆無だったことだ。いや、どうして鬼太郎誕生ってタイトルを付けた?この映画、ただの、「霊毛チャンチャンコ誕生」なんだが。鬼太郎好きな人が鬼太郎誕生みにきて、「霊毛チャンチャンコ誕生」の映画を見せられたらどうなるか、作った人は想定しなかったのだろうか?まぁしてないんだろうけど。。。

 

最後に鬼太郎ワールドの住人が出てくることを期待していたら、全然出てこなくて、もうこれ鬼太郎好きな人に対して、鬼太郎が好きというハイコンテクストさを自ら捨てに行ったとんでもない勿体ない事してるなとしか思わなかった。

 

ねずみ男が出てきて、「くさい」と一切いわれないとかも、ねずみ男出す意味ある?としか思わなかった。

あとは、妖怪を折角たくさん出す場面があったところで、全然出さんかったのがまじで意味不明だった。

 

第三期の妖怪大選挙でバックベアードが大統領になるシーンとか、妖怪裁判で鬼太郎が死刑宣告されるシーンとか、ヒ一族相手に妖怪が大集合するシーンとか、そういう妖怪が大集合するシーンで知ってる妖怪見つけて喜ぶのが鬼太郎好きなのに、そういうの考えなかったんだろうか。いや、流石にこれは考えろ。

結構注意してみたけど、妖怪たくさん出すべき場面で、おどろおどろしか見つけられなかった。

 

最後に一番おわってるところだけど、この作品はすべてにおいて、令和悪魔くんのただの劣化なのである。水木BLバディものとして令和悪魔くんが最高傑作なので、そもそも鬼太郎誕生が面白さで勝てるわけないのだが、作品への愛や、IP好きへハイコンテクストな面白さを提供するところや、悪魔くんワールド全体でこの作品がどの位置にあるのかの明確化といった点でも完全に悪魔くんの圧勝で、本当に何一つとして悪魔くんに勝っているところがない。

 

この作品は普通に面白いけど、普通に面白いだけなので、どう考えても令和悪魔くんを見た方がずっといい。水木バディBLの最高傑作の悪魔くんの配信時期と、鬼太郎誕生の上映を合わせたのが、ただのさらし者にしか見えない。たとえるなら、仮面ライダーバイスバトルファミリアと暴太郎戦隊ドンブラザーズthemovie新初恋ヒーローの同時上映」するぐらいのさらし者である。

 

以上が感想で、普通に面白いのに文句しか出ないという、なにがなんだかわからない映画だった。

 

あまりにも文句が溜まったのでブログに書いた。反省はしていない。